松(マツ・パイン)木材で作る木の家

住まいの建築を検討している中で、木の家に関する情報を目にしたことがある人も多いのではないでしょうか。木の家はさまざまな魅力を持ち、木にはそれぞれ特徴や効果があります。こちらの記事では、松(マツ・パイン)木材に着目し、その特徴や魅力、住宅に用いるメリット・デメリットなどをまとめました。

松(マツ・パイン)木材の特徴

主な産地

松(マツ・パイン)にはさまざまな種類があり、その数は50種類以上ともいわれています。それぞれの素材により色や特徴も異なりますが、ここでは建材や家具材としてよく使用されているパイン材について紹介していきます。

例えば赤松やカラ松をはじめとする木から生産される「国産材」があります。このような国産の松を使用した木材はパイン材と呼ばれることは少なく、地松材と呼ばれることが多いです。

また、東南アジアに分布する松を原料とした「メルクシパイン」や、北米やニュージーランド、チリ産の「ラジアータパイン」、オーストラリア産の「オーストラリアパイン」、アメリカ産の「ベイマツ」のようにさまざまな種類があります。

熱伝導率が低い

松(マツ・パイン)材は、「熱伝導率が低い」といわれています。そのため、木材に触れていても体温が奪われにくく、フローリングなどに使用した場合には冬も裸足で過ごせます。また、床材のほかに、椅子など身体に長く触れている家具をパイン材にしますと、季節を問わず快適に過ごせます。

節が少ないものは高値で取引されることも

松(マツ・パイン)材の見た目は、節が多く全体的に黄色に近い風合いです。そのため、松(マツ・パイン)材の中でも節が少ないものは見た目が美しいと、希少価値が高く、高値で取引されています。

また木の香りが強い点やあたたかみを感じられる雰囲気も特徴であり、このような魅力を活かし、家具や建具などにも多く用いられています。

国産の無垢材を使った木の家を
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松(マツ・パイン)木材は家でどのように使われる?

壁など

松(マツ・パイン)を使った施工事例
引用元:ぎふの家
https://gifunoie.com/constDetail.php?id=9058

木のぬくもりが感じられるカントリーテイストのログハウスで、パイン材がふんだんに使われています。、美しい木目を楽しめ、パイン材が持つナチュラルな明るい色を活かすことによって、空間全体に開放感が生まれています。キッチンの引き出し部分などにもパイン材が使用されています。

腰板

松(マツ・パイン)を使った施工事例
引用元:LOHAS material
https://lohas-material.com/blog/original_material/883.html

腰壁にパイン材を使用した事例です。特注色で塗装したパイン材を白い壁に合わせることによって、殺風景になりがちな壁のアクセントになっています。収納部屋の入り口をアーチ開口にしてヨーロッパの雰囲気が感じられる空間になっています。

松(マツ・パイン)を使った施工事例
引用元:株式会社石田工務店
https://ishidakoumuten.net/custom/3333/

床に無垢のパイン材を使用しています。暗めの色で統一して、レトロな雰囲気を演出しています。パイン材は調湿効果があり素足で歩いてもベタつかない、さらに肌触りが良いなどの特徴を持っていますので、床材に使用するのもおすすめです。

松(マツ・パイン)木材で作った家のメンテナンス

例えば松(マツ・パイン)木材をフローリングに使用した場合、掃除は基本乾拭きや掃除機で行い、濡らさないようにします。

柔らかく加工がしやすい点が特徴ですが、水分を含むと反り返りやすい面も持っています。歪みが出たりひび割れしたりする原因になるケースもありますので、水拭きやスチームは使わないようにしましょう。また、ウェットタイプのシートを使用した場合には、シートに含まれる薬剤の影響で変色してしまうおそれもありますので、注意してください。

木の家はメンテナンスが大切です。長く使い続ける家だからこそ、しっかりと手入れをしていくことが重要です。

松(マツ・パイン)木材で
木の家を創るメリット

他の木材よりも安価な傾向がある

松(マツ・パイン)木材は、他の木材と比較すると安価に手に入れられる傾向にあります。これは、流通量が多い木材であるからです。もちろん中には高価なものもあります。

この点から、フローリングに無垢材を使用したい、家具も木を使ったものを設置したいと考えている方は、パイン材のものを探してみるのもおすすめです。

香りが良い

香りが良い点も、松(マツ・パイン)木材の特徴です。針葉樹と広葉樹を比較した場合、香りは針葉樹の方が強い傾向にあります。この木の香りには「フィトンチッド」と呼ばれる物質が含まれています。

フィトンチッドには、消臭作用・抗菌作用があります。また、リラックス効果もありますので、家の中にいながらにして、まるで森の中にいるような空間を感じることができます。

松(マツ・パイン)木材で
木の家を創るデメリット

傷・へこみがつきやすい

松(マツ・パイン)木材は柔らかい点が特徴のひとつであり、加工がしやすい反面、傷やへこみができやすい材質です。パイン材の上に何かを落とす、ぶつけるなどしますとすぐに傷がついてしまいますので、小さな子どもやペットがいる家庭では注意が必要かもしれません。ただし修理がしやすいのも特徴であるため、修理をしながら長期間使うことができます。

また、柔らかい材質を持っているためにシロアリの被害に遭いやすい点もデメリットのひとつといえますので、湿度管理やメンテナンスが大切です。

変形しやすい面もある

松(マツ・パイン)木材は、変形しやすいというデメリットも持っています。例えば空気中に湿気が多い場合には水分を含み、逆に湿気が少ない場合には木の中にある水分を放出する性質を持っています。これを繰り返すと、変形の原因となる反り・我が発生しやすくなります。

あたたかみが感じられる質感が魅力

松(マツ・パイン)木材についてご紹介してきました。多彩な種類があり、木の家にも多く用いられている松(マツ・パイン)木材は、あたたかみの感じられる質感や木の香りを楽しめるなどさまざまな魅力があります。木の家が気になっている方は、ぜひこちらの木材の特徴や魅力をチェックしてください。

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