オーク木材で作る木の家

住宅の建築を考えており、たくさんの情報を調べていく中で「木の家」について知った人も多いのではないでしょうか。木の家にはさまざまな種類の木が使われていますが、それぞれの木材ごとに特徴や効果があります。

こちらの記事では、古くから建材や家具に使用されてきた「オーク木材」にスポットを当て、その特徴や使用例、木の家に使用するメリット・デメリットなどをまとめています。

オーク木材の特徴

主な産地

オーク材の原料となるオークは、カナダ南部から米国の東部が主な産地です。さらに南北に分布しているため、産地により木材が持っている特徴が異なってきます。比較的温暖な地域で育ったオークは成長する速度が早く、木材のサイズが大きく木目も大きい傾向を持っています。逆に北部で育ったオークはそれほどサイズが大きくなく、木目が細かいという傾向があります。

ちなみに、日本ではミズナラがオークと呼ばれることもありますが、厳密にはオーク材と国産ナラ材は異なるものとされています。オーク材はナラ材よりも木目が荒い傾向があるとともに、色が白いなどの特徴が見られます。

高い耐久性を持つ

さまざまな木材の中でも、オーク材は硬い・重量がある点は大きな特徴といえます。オーク材は家具にも多く使用されていますが、半世紀前に海外で作られたアンティークと呼ばれる家具の中には、現役で使われているものも多いです。

さらに、重厚感がああり、安定感がありますので、使い込むほどに風合いが変化していきます。時間の経過とともに味わい深い色と手触りを楽しめる点も魅力です。

美しい木目を楽しめる

オーク材は美しい木目を持つ点も特徴のひとつです。切断方法や切断する部位により、多彩な木目を楽しむことができます。さらに、オーク材は「虎斑」と呼ばれる独特の模様がある点も特徴とされています。これは虎の毛皮のような模様であり、あえてこの虎斑が浮き出るように木材をカットして使用されるケースもあります。

国産の無垢材を使った木の家を
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オーク木材は家でどのように使われる?

天井

オーク木材を使った施工事例
引用元:住友林業公式HP
https://sfc.jp/ie/style/detail/1917

ダイニングなどの天井にオークのリブ板を使用しています。床にはメイプルを使用していて、無垢材をふんだんに使用することにより、木の魅力を楽しめる上質な空間になっています。

オーク木材を使った施工事例
引用元:エコフィールド株式会社
https://ecofield.jp/blog/10463.html

床部分にオークを使いました。杉や檜と比較すると、木材の色が濃く、木目が見える点も特徴です。オーク材が持つおしゃれな木目は、無垢の家具に合わせやすい面も持っています。このように、オーク材は床材としても多く用いられています。

キッチン

オーク木材を使った施工事例
引用元:kuriyaの家公式HP
https://www.kuriya-kurashi.jp/kuriya_house/example/28071/

ステンレスとオーク材を組み合わせた、オーダーキッチンです。オーク材を使用することによって、和風の建築にも馴染む、シンプルかつ落ち着いた雰囲気のキッチンとなりました。このように、オーク材は洋風にも和風にも合わせられます。

オーク木材で作った家のメンテナンス

長く使い続ける家は、しっかりとメンテナンスをしていくことが非常に重要です。

無垢材の場合、水や油がついてしまった時には、乾いた雑巾でできるだけ早く拭き取ります。また、フローリングの日常的なお手入れは、掃除機で埃を除去する、雑巾やモップで乾拭きする形で行っていきましょう。無垢材の場合、基本的に水拭きはNGです。フローリングの隙間に汚れが入ってしまった時には、掃除機などで吸い取ってきれいにしていきます。

さらに、年に1回オイルやワックスなどを塗布することにより、風合いを損なわずに趣が感じられるフローリングとなります。

オーク木材で木の家を創るメリット

伸び縮みしにくい

オーク材の特徴として、「伸び縮みが少ない」点が挙げられます。木材は、空気中の湿度に合わせて湿度を吸い込む・吐き出す形で伸縮を繰り返します。この伸縮を繰り返す中で割れたり反りが起きたりしてしまう木材もありますが、オーク材は硬いことから、他の木材と比較すると伸び縮みしにくい特徴を持っています。

フローリングや壁、天井などに使用するほか、テーブルやチェア、収納棚など頻繁に使用する、重いものを載せるといった使い方をする場合にも長く活躍してくれます。また、他の木材と比較しますと耐水性に優れています。

安価な傾向がある

針葉樹と広葉樹を比較すると、広葉樹の木材は価格が高い傾向があります。しかし、オーク材は比較的手に入れやすい価格帯です。中でも丸太の中心部から外れた部分をカットした「板目」はより手に入れやすい価格帯です。

反対に、「虎斑」や「柾目(中心部をカットしたもの)」は板目と比べると高価な傾向にありますので、用途により選択することがおすすめです。

オーク木材で木の家を創るデメリット

熱伝導率が高い

オーク材は木目が詰まっているため空気があまり含まれず、熱伝導率が高いという特徴があります。この熱伝導率が高いと暖気や冷気を通しやすくなる面がありますので、オーク材をフローリング材などの建材として利用する場合には、断熱対策をしっかりと行っておくことが大切です。

また、冬場に裸足でオーク材のフローリングの上を歩くと冷たさを感じやすいため、スリッパや靴下などを履いておくことで、冷たさを緩和できます。

無垢材は定期的なメンテナンスが必要

オーク材を含め、無垢材を使用する場合には定期的なメンテナンスが大切です。しっかりとメンテナンスを行うことで、経年によるシミや傷などの劣化が軽減します。

オーク材は木目の美しさや耐久性などの特徴を持つ木材

こちらの記事では、オーク材の特徴や魅力などをご紹介してきました。

オーク材は、見た目の美しさや耐久性などの特徴があり、古くから建材や家具材などに使用されてきた木材です。木の家に興味のある方は、ぜひオーク材の特徴もチェックしてください。

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