檜(ヒノキ)木材で作る木の家

住宅の建築を検討している人の中には、木の家に興味がある人も多いのではないでしょうか。木の家はさまざまな特徴があり、非常に魅力的な家であるといえます。さまざまな木材が使用されていて、ひとつひとつの木材に特徴があります。そこでこちらの記事では、「檜(ヒノキ)」をピックアップして紹介。檜が持つ特徴や住宅に使用するメリット・デメリットなどをまとめました。

檜(ヒノキ)木材の特徴

主な産地

檜は日本各地で生産されている木材ですが、それぞれの地域によって材質もさまざまです。その中でも、「木曽檜」「東濃檜」「吉野檜」の3種類が特に有名な檜であるといえるでしょう。

「木曽檜」は長野県の木曽谷から岐阜県の木曽川上流地域に渡る森林地帯で生産されている天然の檜です。また、「東濃檜」は、岐阜県東濃地方の東部地域を中心に産出されている檜です。そして、「吉野檜」は奈良県南部の吉野町、東吉野村、西吉野村、川上村、黒滝村で植林されている檜を指します。

非常に強度が高い

檜は強度が高い点が大きな特徴です。そのため、地震に強い建材として文化財などにも檜が多く用いられています。檜は伐採されてから200年間強度が高くなっていき、その後1000年かけて強度がゆるやかに下がっていくとされていますので、伐採されてから長い時間が経過しても同じ強度を保てるといわれています。

このように檜は高い耐久性を持っており、さらにシロアリや湿気にも強く腐敗しにくい木材です。

美しい木目を持つ

檜は木目が非常に美しい点も特徴のひとつとされています。高級感と光沢がある見た目をしていて、さらに長年使用していくことによって、徐々にその風合いを楽しめる点も魅力です。明るい見た目も特徴であり、例えばフローリングなどに使用すると、空間が明るくなります。

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檜(ヒノキ)木材は家でどのように使われる?

檜羽目板

檜(ヒノキ)を使った施工事例
引用元:日本ハウスHD公式HP
https://www.nihonhouse-hd.co.jp/hinoki/04/

檜は天井や壁の仕上げ材としても使用されています。檜の香りが感じられることなどから、安らぎを与えてくれる効果が期待できます。また、檜は吸放湿効果を持っていますので、空気中の湿度を調整してくれます。

フローリング

檜(ヒノキ)を使った施工事例
引用元:無垢フローリング専門店KODAMA公式HP
https://www.muku-flooring.jp/hinoki/sekou.html

美しい木目を持ち、上品で明るい色を持つ檜は、フローリングにも多く用いられています。事例のように、フローリングに檜を用いた場合、部屋全体の雰囲気が明るくなります。また、傷がつきにくい点、経年変化が楽しめる点も檜をフローリングに用いるメリットといえるでしょう。

風呂

檜(ヒノキ)を使った施工事例
引用元:有限会社エステックアソシエイツ公式HP
https://st-asso.co.jp/施工事例/ジェットバスの施工事例/

日本では、古くから檜風呂が愛されてきました。住宅はもちろん、温泉旅館などの湯船に檜を使用している事例も多く見られます。檜は耐水性も高いため、風呂への使用にも適していることに加えて、風呂に檜を使った場合には扉を開けた時の香りを楽しめます。

檜(ヒノキ)木材で作った家のメンテナンス

檜は特別なメンテナンスを必要としません。普段は掃除機でゴミを吸う、雑巾で拭くといった形で問題ありません。特に気になる汚れがない場合には、乾拭きのみするのがおすすめです。汚れを落とすために水拭きをしたい時には、雑巾を固く絞ってから汚れた部分を拭き、その後に乾拭きして湿気を残さないようにします。水分を過剰に含ませないように注意しながら水拭きしますと、艶が出てきます。

もし暮らしているうちに傷やへこみができてしまったとしても、小さなものであれば水分を吸収させることで檜が膨らんで目立たなくさせられるケースもあります。大きな傷やへこみの場合には、水で濡らした布をかぶせて水分を吸収させ、アイロンを上から当てると多少目立たなくなりますが、蒸気を当てすぎないように注意しましょう。

比較的メンテナンスが楽な木材であるといえますが、長く使い続ける家だからこそ大切に手入れをしていくことが大切です。

檜(ヒノキ)木材で木の家を創るメリット

耐久性が非常に高い

檜の大きな特徴として、耐久性が優れている点が挙げられます。日本最古の木造建築である法隆寺にも檜が使われていることから分かるように、長期間耐久性を維持できる木材です。また、シロアリなどにも強く、優れた建築木材として幅広く使用されています。

鉄筋コンクリートの耐久年数は30年から50年ほどといわれていますので、檜が非常に高い保存性と耐久性を持っているといえるでしょう。

檜の香りでリラックス効果などを得られる

檜は独特の香りを持っていますが、この点も檜の特徴のひとつです。この香りには、気分を落ち着かせる、前向きにする、また疲れが和らぐ効果があります。旅館などに入ったときに檜の香りを感じ、気持ちが落ち着くといった体験をしたことがある方も多いのではないでしょうか。

ただし、この香りが苦手と感じる人も中にはいますので、家づくりの前に住宅展示場などでその香りについて確認してみると良いでしょう。

檜(ヒノキ)木材で木の家を創るデメリット

変形することがある

檜に限ったことではありませんが、無垢材は湿気を吸収したり排出したりしています。この時、膨張・収縮が繰り返されるため、反りなどの変形が発生する可能性が考えられます。無垢材の中で檜は比較的変形に強い木材ではありますが、あらかじめ工務店などに相談しておくことで、変形のリスクをできるだけ下げておくと良いでしょう。

着色が難しい

檜は木材の中でも油分が多いため、塗料を吸収しにくく着色は難しい面もあります。そのため、檜を用いる際には着色をするというよりも、檜がもともと持っている木目や色味を楽しみたいと考えている人に向いています。

檜は耐久性が高く、香りも良い木材

こちらの記事では、檜が持つ特徴や檜を住宅に使用するメリット・デメリットなどを紹介してきました。檜は非常にさまざまなところで使用されていますので、木の家に興味がある方はぜひその魅力をチェックしてみることをおすすめします。

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