木の家のメリット

快適に暮らせる調湿機能やリラックス効果、シックハウス症候群の原因となる有害化学物質を排出しないなどメリットの多い木の家。知れば知るほど魅力的な木の家のメリットについて詳しく紹介します。

木の家のメリット1:耐久性

木の家をたてたいと考え始める時に、多くの方が思う「木の家って長持ちするの?」という疑問。多くの木材は上下左右からの引っ張り、圧縮、曲げなどの強度に優れています。木でできた京都や奈良のお寺が何百年もその姿を保っているのもうなずけますね。

耐久性のある木の家をたてるには、製材の方法などから梁・基礎・床などに適した木材を選ぶのもポイント。丁寧な施工をしてくれるだけでなく木に精通した工務店・ハウスメーカーかどうかの見極めが大切です。

こちらからの希望に耳を傾けながらも、木材のプロとして工法や乾燥方法にこだわっていたり、暮らしに合った木材の選定・使用箇所を提案してくれる工務店・ハウスメーカーを選ぶのが良いでしょう。

耐久性だけでなく、耐震性や耐火性も気になるところです。耐震工法や耐火性を高める木材の厚さなど積極的に質問してみましょう。

木の家のメリット2:調湿

冬の乾燥が厳しく、夏は高温多湿な土地に住む日本人は、昔から木の家の調湿機能をうまく利用してきました。木の家のなかで、梅雨のときはからっとしていて冬は適度な湿度が保たれているのは、木が切り倒されてからもずっと呼吸をし続けているからです。

マンションなどのコンクリートの建物はこの調湿効果がないので、湿気がこもってカビが生え、結露がひどいというお悩みも耳にします。木の家はその湿気を吸い取ってくれるので、快適に過ごせます。

しかし、すべての木材が呼吸をしているわけではありません。接着剤が使用された集成材や加工材は、木が持つ呼吸機能を妨げてしまい自然の調湿機能を享受することはできません。また樹種によって調湿機能が優れているものと、そうでないものもあります。

定番なのは、床や柱など部屋の空気に触れる部分には呼吸する木材を入れること。どんな木をどこに使えばいいかは、リサーチしたうえで工務店・ハウスメーカーにいろいろ相談してみましょう。

木の家のメリット3:断熱

木の家は断熱効果も期待できます。木の製材の過程で乾燥することでできた細胞内の空間は、天然の断熱材の役割をしています。お湯が沸騰しているやかんを思い浮かべてください。すべて鉄製のやかんは持ち手も熱くて触ることすらできませんが、木の持ち手がついたやかんは素手で持ち上げることができます。

熱伝導率が低い木の床を裸足で歩くと、ひやっとするコンクリートの床よりもずっと温かみを感じます。それは、木が私たちの体温を急に奪わないから。

もちろん外の気温も伝えにくいので、家の中では夏の暑さや冬の寒さを軽減し、快適に過ごせるというわけです。お風呂上がりの素足の感触や子どもたちが寝転びたくなるあたたかい床も、木の家ならではの断熱性のおかげでしょう。

木の家のメリット4:リラックス効果

私たちは森林浴をすると無意識に深呼吸をしています。檜風呂に入れば、その香りのおかげでリラックスした気分になります。このリラックスをさせる成分は、植物や木から放出されるフィトンチッド。この効果は、木が製材されて家になった後も続き、心やすらぐ空間をつくってくれます。

木は衝撃を吸収するので足や膝にもやさしく、温かみのある感触を感じられます。また木が持つ木目はまさに自然のアートで目にもやさしく、見る人を視覚から落ち着かせてくれることでしょう。

木の家のメリット5:アレルギー抑制

木の家は家族の健康にもメリットがあります。アレルギーやアトピーで悩む方は多くいらっしゃいますが、小さなお子様や高齢者のいるご家庭ではなおさら気を使うことでしょう。実はこの原因の一つが人体に悪影響を及ぼす有害化学物質。目に見えない物質であるがゆえに確認できないところが怖いのですが、天然の木材で家をつくることによりそのリスクを大きく減らすことができます。

まとめ

木の家には、家のなかを過ごしやすい環境に整え、リラックスした気持ちにさせてくれる効果など暮らしを豊かにする機能が備わっています。質のいい木材を適切な場所に使用することで伝統建築物のように長持ちし、家族とともに年を重ねていく家になります。

工務店・ハウスメーカーを選ぶときは、各社が扱っている木材や加工方法・乾燥方法についても知っておくのがおすすめ。家になったときの調湿機能や強度にかかわるからです。木に精通していて、自然の力を活かした心地よくて健康な家をたてている会社を見つけてみましょう。